臨床心理士や公認心理師は、資格を取得したからといってすぐに「どんな相談者にも対応できるスーパー心理士」になれるわけではありません。
それは、どんな職業でもきっと同じだと思います。
心理士資格を取得した後も、様々な指導を受けて、腕を磨いていくのです。
私は、臨床心理士を取得してから、スーパービジョンと教育分析という指導や訓練を受けてきました。
スーパービジョンとは、同じ専門分野のより熟練した
スーパーヴァイザー(指導者)から指導を受けることです。
例えば、心理士になったばかりのカウンセラーは、
大学や大学院でたくさんの知識を学んでいますが、
難しいケースに遭遇したとき、
対応の仕方に迷ってしまうことがあります。
そういうことのないように、スーパーヴァイザーに
定期的に指導をしていただくのです。
教育分析とは、簡単にいうと、カウンセラーのためのカウンセリングのようなものです。
スーパーヴィジョンは、熟練したカウンセラーにカウンセリングのやり方について指導してもうのに対して、教育分析では、カウンセラー自身のことを振り返ります。
教育分析を受けることで、自身の考え方の偏りに気づいたり、時にはカウンセラー自身の心の傷に気づいたり、自分では思ってもいなかった自分の良いところに気づいたり、いろいろな発見があります。
この体験は、カウンセラー自身を成長させ、そのことは、カウンセリングを行う力につながっていきます。
それ以外にも、勉強会や研修に参加したり、学会で新しい心理学の知見を学んだり、自分の研究を発表したり、といろいろな場面で知識や技能を研鑽しています。
カウンセラーを探す際には、「どのような訓練を受けているか」を確認することも一つの手かもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。