学んできた心理療法①統合的心理療法

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臨床心理士・公認心理師の

江原明香(えばらさやか)です。

 

早速ですが、私がこれまで学んできた心理療法についてお話していきたいと思います。

専門用語がたくさん並んでいるとわかりづらいと思いますので、なるべく簡単な言葉でご説明したいと思います。

 

 

 

一つ目にご紹介したいのが、『統合的心理療法』です。

 

 

統合的心理療法とは、簡単に言うと、従来の心理療法を組み合わせて、目の前のクライエントさんに効果的な心理療法を提供することです。

 

心理療法は、19世紀後半頃に誕生し、様々な心理学者や精神医学者などが、いろいろな理論や技法を考案してきました。

それらは「学派」と呼ばれて分類されています。

 

それぞれの学派は、似ているものもあれば、大きく異なるものもあります。

 

 

しかしながら、心の問題はとても複雑で、一つの理論や方法だけでは、説明がつかないものや効果的でない場合もあります。

 

 

そのため、学派を超えて、より広い視点で心理療法を実践しようとする試みがなされてきました。

これが統合的心理療法の考え方です。

 

 

 

「統合」と言っても、何を統合するかによって少しずつ考え方が違いますが、この辺りを説明するとややこしいので、省略します。

 

私は、統合的心理療法の中でも、

「理論統合」「技法折衷」といった方法をとっています。

 

簡単に言うと、

様々な心理療法の理論を用いて、広い視点でクライエントさんを理解して(理論統合)、

それらの理論に基づいた心理療法をいくつか取り入れて(技法折衷)、

クライエントさんによりよい支援を提供することを目指しています。

 

適当にいろんな技法を組み合わせるわけではありません。

また、一つの技法が適しているクライエントさんには、無理矢理いくつもの技法を適用させることはしません。

目の前のクライエントさんにより効果的であると考えられる支援を提供していきたいと考えています。

 

また、そのことをクライエントさんにも説明をして、納得したうえでカウンセリングを受けていただきます。

 

 

納得ができなければ、カウンセリングの継続を断ることもできますので、安心してお申し込みください。

 

 

また、どんな心理療法を選択したとしても、カウンセラーとクライエントの良好な関係性が治療の効果に最も大きく関わっていることが近年の研究で明らかになっています。

 

つまり、信頼できないカウンセラーの下ではいくら素晴らしいと言われる心理療法を行っても、効果が感じられないということです。

ですので、まずはクライエントさんとの関係性を大切にしたいと考えています。

 

 

 

次回は、もう少し具体的にどんな技法を組み合わせているのか少しずつお話していきたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

参考文献

『心理療法統合ハンドブック』

 監修 日本心理療法統合学会

 編 杉原保史・福島哲夫