臨床心理士を目指したきっかけ①、②、③、④、⑤の続きです。
ここまで読んで下さりありがとうございます。
さてさて、20歳を過ぎても私の心の奥底に巣くっていた自信のなさは、一体どこから来たのでしょう?
もうおわかりですよね?
「全て私が悪い」という信念は、小学校6年生の頃に出来上がったものだと思っていましたが、もっともっと前からでした。
臨床心理士を目指したきっかけ①で書きましたが、
我が家は、昭和の家父長制度が残る家庭でしたので、家には、怒るととても怖い祖父と父が君臨していました。
父や祖父の前で、泣こうものなら、
「うるさい!」
と怒鳴られる家庭でしたので、家では息を殺して、父や祖父の顔色を伺ってとてもいい子で過ごしていました。
↑これです。
この家庭環境が原因の一つでした。
泣いたりわがままを言ったり甘えたりというのがうまくできていなかったのです。
いい子でいれば、怒られることはありません。
「泣いたら捨てられる。」
「いい子でいれば、お父さんもおじいちゃんも怒らない。」
心の奥底にはずっとこんな思いがありました。
「いい子の私」は認めてもらえるけど、
「そのままの私」ではダメなのです。
こういった環境で育てられた方はとても多いです。
直接的な暴力があったわけではありませんし、
悪いことをすれば怒られる、いい子でいれば褒められる、一見、普通の家庭にも見えます。
こういった家庭で育った人全員が心に不調をきたすわけではありません。
でも、どこかで自信がなかったり、どこかで顔色を伺ってしまったり、Noと言えなくてつらい思いをしてしまう方が多いような気がします。
なんとなく人を信用できなかったり、うまく人間関係が築けなかったり。
人を避けてしまったり、主張を避けてしまったりする方がとても多いです。
子供にとって一番必要なメッセージは、
「どんなあなたでも愛しているよ」
です。
親がこのメッセージを与えるのはとても難しいことです。
親は子供に自分の感じた苦労をして欲しくないと思っていますし、幸せになって欲しいと願っているのです。
だからこそ、親の「こうすればうまくいく」という価値観を子供に押し付けてしまいがちです。
上手に親の価値観を無視することができるタイプのお子さんもいます。
そういう子どもは、親にとったら育てにくいと感じるかもしれませんが、一人で生きていく力があるとも言えます。
逆に、親から植え付けれられた価値観に縛られたまま大人になってしまうと、うまくいかなくなってしまうことがあります。
それからもう一つの原因は、私自身の、白黒思考です。
白黒思考とは、全か無かの思考とも言われますが、「100点をとれなければ意味がない。」とか「100点以外は0点と同じ」とかいわゆる完璧主義思考と言えます。
強迫的な思考とも近いものがあります。
私は、昔からこの思考が強いです。
これは、育てられた環境のせいかもしれませんが、私自身の性格的な要素もあると思います。
よく悪くも真面目で頑固な私は、親のメッセージをそのまま、まともに受け取っていました。
もっと、適当に受け流したりすることができればよかったのかもしれません。
こういう子供側の性格因も心身の不調をきたす原因になります。
こんな感じで、良くも悪くもいろいろな経験をさせてもらった私は、離婚後にシングルマザーで子育てをしながら大学院を受験し、必死に勉強し、臨床心理士・公認心理師の資格を取得しました。
そして、そのときに子育てを手伝ってくれたのは、両親でした。
結局、最後には親に甘えることができたのかもしれません。
今は程よい距離で良好な関係を築いております。
(そこまでの心の整理をするために、いろいろなことをしたのも事実です)
家族関係や人間関係の悩みはつきませんが、私が一番得意とする分野でもあります。
どうぞ、お気軽にご相談いただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。